見て癒され触って癒される肉球。(肉球という名前もおもしろいですね。)
そんな肉球には意外と、いろいろな役割があります。
肉球は、柔らかくて、プニプニしているので、ついつい触りたくなってしまう人も多いのではないでしょうか。
そんな肉球ですが、ワンちゃん、猫ちゃんにとってはとても大事なアイテムです!
肉球のしくみ
地面にそのまま接することになる肉球は、外部からの刺激を常に受けるため、他の皮膚とは構造が異なります。
肉球の表面の皮膚は、他の皮膚よりも分厚い角質層で覆われ、その下には繊維や脂肪が網目状になっています。また、汗腺も発達しています。
一見、ワンちゃんと猫ちゃん、どちらとも変わらないように見える肉球ですが、よく見ると少しだけ、違いがあります。
ワンちゃんの肉球はザラザラしていて、丈夫で分厚いという特徴があります。子犬の頃は、柔らかい肉球ですが、お散歩などで外の出る機会が多いと、だんだん丈夫な肉球に変化していきます。
猫ちゃんの肉球は、ワンちゃんの肉球とは対照的に、薄くてつるつるしています。
形や触り心地など、いろいろな動物で比べてみたら面白そうですね。
肉球の役割
●クッションや、滑り止めとしての役割
厚くて弾力のある肉球は、歩行時や着地時の足への衝撃を和らげます。肉球のないウサギなどは、床が硬いというだけで、足の裏の皮膚炎が起こることがあります。
●感覚器官としての役割
肉球には、たくさんの神経や血管が分布しており、人の指先と同じように、触覚や痛覚、温度感覚などを感じ取ることができます。ちなみに、触覚は肉球の表皮が薄い猫ちゃんの方が発達しており、前肢を使い顔を洗ったり、オモチャを掴んだりと、器用なことができます。
●発汗場所としての役割
人は、全身から汗をかくことができますが、ワンちゃん、猫ちゃんは主に、肉球からのみ汗をかきます。汗をかくことにより、肉球を乾燥から守っているとも言われています。
注意点
肉球は、直接地面に接する場所だけに、路面の状態には十分な注意が必要です。
特に夏は、暑くなったコンクリートや、海辺の熱い砂浜で、肉球が火傷をしてしまうこともあるので、お散歩などは、朝方や夕方など、地面が熱くない時間や場所を選んであげてください。
肉球は、かわいいだけではなく実はとても大切な器官です。外で遊ばせる際などは、ケガなどしないよう注意して、肉球を堪能してください(*^ ^*)
さくらい動物クリニック 石水